2009年12月21日月曜日

小さな森の家-軽井沢山荘物語

著者 : 吉村 順三|さとう つねお

訳者 : -


整理番号 : 74

分類 : 建築_作品 | ヒロシの分類 : - ,小さな本LittleBooks/詩と小写真集 | amazonランキング:29197

amazonで見る(右タイトルをクリック)) タイトル:小さな森の家 -軽井沢山荘物語

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ヒロシの書評:
吉村順三って言ったら、まずは、この「軽井沢の山荘」でしょう。
この本、ル・コルビジェの「小さな家」のにおいがする。本の構成などを見ると、意識しているのは明らかだ。
「軽井沢の山荘」は、1962年竣工。この本の出版は、1996年、34年後です。
やっぱり、先生も自らの設計の原点を、この「小さな森の家」で確かめておきたかったのでしょうか?なんて考えるのです。

軽井沢の木々の空中にたたずむ、小さな家。雪の冬景色、新緑にたたずむ写真、暖炉のディティール、軽井沢の四季。ル・コルビジェの「小さな家」に比べると、本当に繊細な写真です。
解説も、外壁や、暖炉、暖房のディティール、増築の話など、細かく繊細に解説されていて、さすが吉村先生って感じです。

僕が、さらに注目したのは、最後の、吉村順三の手書きの設計図(原図)。実は、すごーく、ラフで、でも、勢いがある図面なのです。
フランク・ロイド・ライトが、彼の決定的代表作とも言える、落水荘。これは、クライアントが、訪れる数時間前に、大急ぎで書き上げてしまった、と、どこかで読んだ記憶がある。たぶん、全部頭に入っていて、一気に完成しているイメージをほとばしるように書いたんだなって、想像する。
戻って、この吉村順三の手書きの設計図(原図)を見ていると、ほんとに、完成したアイディアを、一気にほとばしるように書いたんだろうなって、思うような、勢いのある図面なのです。
その上、断面、開口寸法も、しっかり、書き込まれている。ディティール、立体の空間構成も、頭の中で、完成していたんだろうなって、思うのです。

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