2009年11月23日月曜日

ルイス・カーン建築論集 (SDライブラリー)

著者 : ルイス・I. カーン

訳者 : 前田 忠直


整理番号 : 595

分類 : 建築_評論 | ヒロシの分類 : ルイス・カーン ,- | amazonランキング:317221

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ヒロシの書評:
ルイス・カーンの読解には、まさに、カーンの論文のみを掲載している、この本である。
ルイス・カーン関連の書籍を、かき集めると、ルイス・カーンが、独自で編集・告ャした本には、行き当たらない。・・たぶんであるが、カーンの体系的な著作は、ないのかもしれない。
と、改めて、この本にまとめられた、カーンの論文の出典を見ると、「9編の講義と1篇の対話」となっている。
一方、カーンに関する書籍のほとんどは、「カーンの論文とその解説」もしくは「カーンの解説・紹介にカーンの論文の部分的紹介」である。
こうなると、本当はカーンは、何を考えていたのか、をゼロから自らの思考判断にたよって考えようとすると、これらの解説は、煩わしい。
それで、この本の登場である。
純粋に、カーンの翻訳文のみが掲載されているので、ルイス・カーンの読解には、貴重である。
論文掲載順は、時系列ではなく、編集されているが、「・・ここに訳出されているルイス・カーンの文章や講義録は、巧みにその独自性に焦点があたるよう編集されている。・・(序文・磯崎新)」と、磯崎新のお墨付きである。

ルイス・カーン研究の必読書ではないでしょうか。僕の、お気に入りでもあります。

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ルイス・カーン―構築への意志 (建築巡礼)

著者 : 松隈 洋|香山 寿夫

訳者 : -


整理番号 : 492

分類 : 建築_評論 | ヒロシの分類 : ルイス・カーン ,- | amazonランキング:427294

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ヒロシの書評:
僕が、ルイス・カーンの見学ツアー(「松風荘友の会」主催)の前に、購入。
「建築巡礼」って言う、コンセプトだから、実際に、建物を見に行って、解説していてくれる。
実際の建物を見て、どのように解読するのか、建築的常識として、インプットしておくのに、最適ではないでしょうか。
最後に、地図があるのもうれしい。
さらに、ルイス・カーンの和書関連文献一覧があるので、さらに、うれしい。


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私のルイス・カーン

著者 : 工藤 国雄

訳者 : -


整理番号 : 491

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ヒロシの書評:
堀池研究所在籍時、堀池氏は、朝のミーティングで、よく本の紹介もしていた。その中で、この本を推薦して購入したのだと思う。
ルイス・カーンといえば、この本は、必須のような、感じに話されていたと思う。
しかし、この著作は、あの厳格で、緻密で、繊細な、ルイス・カーンのイメージとは、また違うのである

ルイス・カーン事務所に勤務しただけあって、ルイス・カーンにぞっこんの、熱さバリバリ、かと思うとそうではない。
一番、僕が、印象的だったのは、ダッカ会議場の照明の設計。なんだ、工藤氏が、設計したのは、結局、この照明だけ?って、イメージが僕の頭にこびりついている。
工藤先生、たいへん失礼で、ごめんなさい、ですが・・・ぼくの読解迫ヘでは、そんな、イメージが残ってる。
そして、ダッカ会議場のたしか、正面の広場を飾る、あの単純な、ぼってっとしたような、それでいて、存在感がある、照明のデザインが気になっていたのですが。そんなにこだわって、苦労して生まれたの?って納得したのが印象的でした。

氏のもう1冊「講座-ルイス・カーン」の冒頭で、「カーンの設計過程というのは・・・大変混乱しきった、矛盾しきった、あるいは絶えざる変更を重ね続けていく、ゲリラのように全然組織性のない、混沌としたカオスのような進め方です。」としている。
なるほど、この本は、それを、よーく伝えているんですね。

氏のこの2冊を、あわせて読むと、より面白いかと思います。

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ルイス・カーン研究―建築へのオデュッセイア

著者 : 前田 忠直

訳者 : -


整理番号 : 489

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ヒロシの書評:

書籍の帯には「日本建築学会賞に輝く建築論待望の刊行成る!」。「・・ルイス・カーンの思索を通して建築の根本について思考した類い稀なる書である。・・-香山壽夫氏「序文」より抜粋」とある。
これが、全てを言い当てている。

難解な、カーンの思索の研究であるから、やっぱり難しい。

ただ

self<room<world (実際はselfの枠をroomの枠で囲い、roomの枠をworldの枠囲っている)

のように、図式的に表現して分析しているところもあるから、その点は理解しやすいところもある。これを、たとえば、

茶室・待庵<九の間・光浄院客殿<伽藍・日本建築の外部空間・町並み

のように空間のイメージで考えると、哲学的言語による思考よりも、私などにはわかりやすい。


もうひとつ指摘しておきたいのが、ひとつ。
この前田氏の論文の根底には、ルイス・カーンの思考が、ハイデッガーの思考方法に近く、または、ハイデッガーの思考方法によって多くを説明しようという意図があるように、記憶しイメージしていた。
それで、久しぶりに、手にとって、本文を、ペラペラめくると・・・ハイデッガーの記述は、最初にひとつあるだけで、ないではないか?
と、思いきや、ありました。最後の注記に、びっしりハイデッガーの引用しながらの本文の*印解説がありました。
こんなことで、ハイデッガー、ヘーゲル、カントもかじることになった、きっかけがこの本。
おおきな、回り道になったかも
(苦笑・・だって、カーンの思考が、理解できたとしても、それがすぐ新しい建築の形になるわけではないですから・・もしなったとすると、イコール→カーン・スタイルになってしまうし。)
しかし、そのかじった結果、ルイス・カーンの思考が、どちらかというと、カント思考方法にに近い印象を持ったのですが、どうなのでしょう。


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講座-ルイス・カーン (1981年) (Aシリーズ)

著者 : 工藤 国雄

訳者 : -


整理番号 : 267

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ヒロシの書評:工藤国雄氏といえば「私のルイスカーン」という彼の著作のイメージがあるのであるが、たぶん、「私のルイスカーン」購読の前後に、この本を購入したのだと思う。
冒頭に「私のルイスカーン」は、「パーャiルなカーンだけについて、パーャiルなアプローチとパーャiルな経験をもとにして書いた」としている。その後、氏は、「カーンの言った言葉について調べた」といい、
その結果「思想の体系としては、あるいは言っていることとしては、非常に明晰であるということに気づいたわけです。」としている。
ということで、この本は、氏のルイスカーンの作品の解説とともに、ルイス・カーンの思想のエッセンスを、解説している。
ルイス・カーン晩年の事務所に勤務した氏の解説であるから、カーンをいくらか、身近に感じながら、全貌を眺めれれる本ではないかなー。

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Kimbell Art Museum: Louis I Kahn (Architecture in Detail)

著者 : Michael Brawne

訳者 : -


整理番号 : 183

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ヒロシの書評:これも、実際にキンベル美術館を、訪れたときに購入。
ボールトの古典的イメージをほのめかしながら、実は、スリットから入る光によって、新しい空間が生まれる。
新しいのはイメージだけではない、曲線は円ではなく、サイクロノイド曲線なのだ。そう、日本の高速道路のうねる曲線はこれで決められているという。大学の1年の図学で習ったよ。
もうひとつ、国「も実は、ローマ時代から受け継がれる、アーチではないのだ。アーチなら、頂上の光のスリットになる部分は、キーストーンのようにしっかり埋められていなくてはならない。さらに、アーチの周囲は、スリットだらけ。実は、これ、蒲鉾の長手方向の折半国「なのだ。
という話は、ルイス・カーンを少しかじると、有名な話かな。
それと、実務をやりながら、ルイス・カーンをかじると、そのディティ-ル(詳細)に、すごーく魅力を感じちゃう。僕だけでしょうか。
材料の有り様・存在を、そのまま生かしながら、かつ繊細。ルイス・カーンは、コンクリート・レンガ・石・木というマテリアルを、そのように使った。鉄骨を使っていないけど、これは、ミース・ファン・デル・ローエが、完成させていたともいえなくない。有名な石庭の石のすわりがいい感じの収まりって感じがする。
こんな、ディティールと国「の話となると、気になるのが、ルイス・カーンが、どんな実施設計図を書いていたかってこと。

実は、実施設計図は、建築家によって、その個性が現れる。そして、作品に反映される。これは、間違いない。(ゼネコンの図面は、どこも同じだけどね。)
で、この本には、実施設計図が、数枚載っているんだ。
ルイス・カーン関連の本には、彼の太い鉛筆か、コンテ?・パステル?のスケッチが、いっぱーい載ってるけど、実施設計図はなかなか載ってない。
そこが、お気に入りで、購入。
やっぱり、断面の矩形図を、いくつも書いて、部分詳細も書き出していた。
それと構造図も掲載。前に説明した、折半国「に近いって、書いたけど、ありました。プレストレスコンクリートらしい、ワイヤーが屋根の中に入ってました。で納得。


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ルイス・カーン 発想と意味 a+u 都市と建築 1983.11臨時増刊号

著者 : -

訳者 : -


整理番号 : 171

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ヒロシの書評:おなじみa+uの写真集。実際に竣工した実物建物の写真集。全部が鮮明な写真じゃないけど、全体を網羅しているからお手ごろ。南洋堂で¥3600円のシールが付いていました。

見るとやっぱりいいね。

これに有名な幾人かの建築家のインタビューが掲載されている。

皆さん、ルイス・カーンには、諸手をあげて、褒めているのだが、ひとりへそ曲がりの大先生がいた。最もスマートそうだけど・・それは、

シーザ・ぺリ。

「彼の文章や授業がたいへん不明確で、彼が何を意味しようとしているのかわかりにくかったことがあげれれます。そのため彼の意図を他者が翻訳し、さらに再翻訳する余地を残してしまったのです。」P17.

確かに、それ以降、日本でも、建築家の文章は難しい。磯崎新の一連の著作、原広司なら「建築に何が可狽ゥ」、その後の高松伸はまったく難しすぎ。さらに、

「カーンの追従者と呼ばれて建築家はたくさんいます。けれども彼の特質を伝え、彼のように独特の仕事を続けてこられた建築家は一人もいません。彼の仕事の最も重要な部分は個人的で、伝達不可狽ナあり、次の時代に受け渡すことができないものなのです。」P18。

うーん、これがカーンの全てかもしれない。

でも、今は、あまりにも伝達可能な建築が多くないか?
そうだ、コピペ建築!!。
雑誌ぺらぺらって、めくって、コピペ。
でも、シーザ・ぺリも「英国美術研究センター」(ニューヘブン)とキンベル美術館は好きらしい(p17)。
一生に一度、そんな建築をつくってみたいものだ。


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ビギニングス -ルイス・カーンの人と建築

著者 : アレクサンドラ・ティン

訳者 : 香山 寿夫|小林 克弘


整理番号 : 170

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ヒロシの書評:ルイス・カーンの最も象徴することばを、ひとつ上げるとするならば、この「ビギニングス」ではないだろうか。
ルイス・カーンの建築になんとなく興味を引き始めたころ、読み物として、最初のころに手にしたのが、この「ビギニングス」であった。
著者はカーンの娘、アレクサンドラ・ティン。著者は「本稿に着手した時、私は純粋にカーンの哲学のみを論じ、彼の建築には言及しないでおこうと考えた」としている。
また、内容は、「前半はアレクサンドラ・ティンの考察であり、後半はその主題に沿ったカーンの言葉が選ばれ新たなまとまりを持つものとして再告ャされたものである。」とは、訳者・香山壽夫先生のあとがきである。
ということで、カーンの思想的全貌が、首尾よくまとめられている。カーンを考え始めるには、いい本である。
とはいえ、やっぱり「フォーム・オーダー・デザイン」「インスティチューション」「沈黙と光」なんて言われると難しい!!
でもそんな言葉も「ビギニングス」-「私は始まりを愛する」なんて、言われると、少しわかる感じがする。要は、「トコトン考えろ!!諸君」ってこと。これなら誰にでもできるしね。
それでも、でも、もっと考えようとすると、ハイディカー、カントに行っちゃう。たぶん。僕も一応それにはまった口です。理解できてるかは別ですよ。
カーンの論説を達観的に概観するならこれがいい。


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ルイス・カーン (1975年)

著者 : 横山 正

訳者 : -


整理番号 : 169

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ヒロシの書評:妻の父も建築の設計をやっていたので、妻の実家に行ったときに、本棚を見ていたら、欲しくなって、後で、南洋堂で買ったと思う。
例によって、カラー写真は少なく、スケッチ、図版、模型と実作の白黒写真、解説の中に有名なカーンの文章が混ぜてある。ダイジェスト版として秀逸ではないだろうか。

印象的なのが、最初から数ページ目のカーンの横顔だ。ギリシャのレリーフでは、理性と知性を現すよく横顔が用いられると、どこかで読んだ記憶があるのであるが、カーンも横顔がお似合いなんだよね。
そう「Light Is The Theme」にもあって、「Light Is The Theme」では、めがねをはずした笑い顔、こちっは、めがねをつけ、前をじっと見詰める、アップの写真。頬のやけどの跡が生々しいけど、豊かな流れるような白髪が印象的なんだよ。
せめて、僕の白髪もカーンにあやかりたい・・・・ささやかな欲望。

それで、何がいいかというと、目次の、建築の分類と副題。ちなみに

  • ことばのイメージ
  •  沈黙と光-住宅、人間の感覚-礼拝の場、場の感覚-公共施設、人間の施設-安寧の場
  • 建築
  •  仕事の場
  • 普遍と永遠
  •  都市

このことばの羅列を見ただけで、カーンがその場所・空間の意味を問い続けたのを髣髴とさせる。
パラパラ見て、楽しんでいたら、カバーのパラフィンは、はげてしまった。


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Louis I. Kahn: In the Realm of Architecture

著者 : David B. Brownlee/David Gilson De Long

訳者 : -


整理番号 : 168

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ヒロシの書評:ルイス・カーンの実作品のカラー写真が、ふんだんに掲載されている。
ふんだんに、とは、およそ160ページ。本誌の1/3程度である。


ルイス・カーンの作品集となると、結香Aスケッチ、模型などが、ふんだんに掲載されているものが多いように思う。
すばらしい作品を残した一方で、思索の建築家であるから、その思考のプロセスが、興味をもたれて、掲載されるのも当然であろう。
さらに、哲学者のような論客であるから、やさしいような?言葉で、難解なルイス・カーンの文章と、その解説が付くのであるから、どうしても、スケッチ、模型が大きな位置を占めるのも、当然であろう。


そこで、クリアーな、要所を締める写真のカットを集めて、掲載されているのは、ありがたい。


しかし、カラーで、はじめの目に入るのが、カーンのローマでのスケッチであった。
パステルで、現実の色とは違う、原色で、ディティールは、無視して、絵がかれている。。
そこには、また、光を強調する、黒い影が、ボリュームを強調している。
ピラミッド、アポロ神殿、アクロポリス、シエナのカンポ広場・・・1951年だから51歳のスケッチ。
イエールのアートギャラリーでの老年な鮮烈デビュー?は、1951年。
ルイス・カーンは、彼の確たる思想とデザインを、ここで構築したのかなー??



ところで、写真の右左逆を発見!
156-157ページ見開き、あのフィッシャー邸。
僕、ここ見てきました。
で、図面の見て、やっぱり違う。スライド写真を裏返しちゃったかな?
版によっては、直ってんのかな。
・・・でも、本物のすごさを考えると、どうでもいいかね^^^




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Light Is the Theme: Louis I Kahn and the Kimball Art Museum

著者 : Neil E. Johnson

訳者 : -


整理番号 : 72

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ヒロシの書評:キンベル・アート・ミュージアムを見学し、現地で購入。現地を見て、興奮冷めやらぬ雰囲気を伝えるように、表紙は、躯体が仕上がったばかりの工事中の写真。

写真の合間に、カーンの詩・コメントが挿入してある。冒頭のカーンの横顔の後、

Silence to Light
Light to Silence
The threshold of there crossing
is the Singularity
is Inspiration
(Where the desire to express meete the possoble)
is the Sanctuary of Arts
is the Treasury of Shadows
(Material casts shadows shadows belong to light)


という詩が続く。難解と言われるカーンですが、本物を見た後は、すごく納得してしまう。
写真は、意図的なカット、カーンが写真の中に納まっていたり、工事中の写真もある。
工事中の航空写真には、片隅に、屋根の実物大モックアップもつくられ、興味深い。
小冊子ではあるが、カーンの意図が随分含まれているかと思うが、いかに・・・


ひとつに建築をテーマに、建築家の言葉・詩、写真で告ャされた、小写真集。
言葉・詩、写真の告ャが、そのまま、キンベル・アート・ミュージアムであるとは、言い過ぎか??

光・空間・構造・隠喩的意思の表出、全てがそこに含まれたカーンがたどり着いた、完成形として残されて本ではないかと思う。

このキンベル美術館の完成が、1972年。この本の発行は、1975年。ブリティシュ・アート・センターが完成し、そして、カーンが没した年でもある。

最後の到達点の表明とはいえまいか。





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