2010年1月11日月曜日

GAグローバル・アーキテクチュア〈no.27〉ミース・ファン・デル・ローエ (1974年)

著者 : 二川 幸夫

訳者 : -


整理番号 : 4

分類 : 建築_作品 | ヒロシの分類 : - ,- | amazonランキング:958571

amazonで見る(右タイトルをクリック)) タイトル:GAグローバル・アーキテクチュア〈no.27〉ミース・ファン・デル・ローエ (1974年)

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ヒロシの書評:
ファンズ・ワース邸との出会いは、友人の作った建築模型であった。
友人とは高橋慎一君。僕は、一浪でようやくがり勉で大学に入ったのであるが、慎一君は、頭がいいから現役で、法政大学の建築学科に入学。彼は、幼なじみで、一年遅れで上京し、彼の部屋を訪れた。そのとき目にしたのが、ファンズワース邸の模型であった。
これがなんとも、衝撃であった。今までに、見たことも、想像したこともない、家であった。少しは、建築をかじって、学科を選べとも、言われそうであるが、なんとも衝撃だったのである。
慎ちゃん(小学校のころからのニックネーム)や僕の世代は、プラモデル世代で、模型を作るのが、好きな世代。今思うと、慎ちゃんは、子供のころから博識であったから、プラモデルだけでなく帆船の木製の模型や、グライダーなんかも作っていた。
彼は、学校の模型作成の課題で、ファンズワース邸を選び、なんとプラ板を使ってつくっていた。プラ板のエッジのカチッとした雰囲気、プラ板の白さが、妙に形とファンズワース邸という形体と呼応して衝撃的だった。
そして、「ここ何って」真ん中のコアにあたる部分を指差して聞いたら、「厨房」って答えてきた。「それ何???」恥ずかしながら、「厨房」って言葉も知らなかった僕。僕の頭に中には、今まで住んでいた家の台所しか、なかったのである。恥ずかしながら、これも衝撃である。

というわけで、大学の1年のときに買った本である。
イメージでは、新緑の中の白いファンズワース邸、秋の黄色に紅葉した木々の中のファンズワース邸、が、頭の中にこびりついている。
もう一度見直すと、結構、白黒写真も多かった。

今いなおしても、やっぱり、いいなー。って思っちゃう。
どこがいいか?って、うーん。

対比的な緊張感、と、絶妙の調停。

対比的な緊張 : 自然のやわらかさ vs 鉄ガラスの硬さ、自然の雑然さ(フラクタル)vs 直線の構成、自然の拡散的充満 vs 中に浮く結晶のような充実
絶妙の調停 :室-広いテラス-エントランスの基壇-自然。室-透明ガラス-自然。

ってとこかな。

ミースのお手軽、かつ、お奨め写真作品集が少ない中で、結構気に入ってます。
それと、大きな写真で見れるところがいいね。

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