著者 : 前田 忠直
訳者 : -
整理番号 : 489
分類 : 建築_評論 | ヒロシの分類 : ルイス・カーン ,- | amazonランキング:494606
amazonで見る(右タイトルをクリック)) タイトル:ルイス・カーン研究 -建築へのオデュッセイア
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ヒロシの書評:
書籍の帯には「日本建築学会賞に輝く建築論待望の刊行成る!」。「・・ルイス・カーンの思索を通して建築の根本について思考した類い稀なる書である。・・-香山壽夫氏「序文」より抜粋」とある。
これが、全てを言い当てている。
難解な、カーンの思索の研究であるから、やっぱり難しい。
ただ
self<room<world (実際はselfの枠をroomの枠で囲い、roomの枠をworldの枠囲っている)
のように、図式的に表現して分析しているところもあるから、その点は理解しやすいところもある。これを、たとえば、
茶室・待庵<九の間・光浄院客殿<伽藍・日本建築の外部空間・町並み
のように空間のイメージで考えると、哲学的言語による思考よりも、私などにはわかりやすい。
もうひとつ指摘しておきたいのが、ひとつ。
この前田氏の論文の根底には、ルイス・カーンの思考が、ハイデッガーの思考方法に近く、または、ハイデッガーの思考方法によって多くを説明しようという意図があるように、記憶しイメージしていた。
それで、久しぶりに、手にとって、本文を、ペラペラめくると・・・ハイデッガーの記述は、最初にひとつあるだけで、ないではないか?
と、思いきや、ありました。最後の注記に、びっしりハイデッガーの引用しながらの本文の*印解説がありました。
こんなことで、ハイデッガー、ヘーゲル、カントもかじることになった、きっかけがこの本。
おおきな、回り道になったかも
(苦笑・・だって、カーンの思考が、理解できたとしても、それがすぐ新しい建築の形になるわけではないですから・・もしなったとすると、イコール→カーン・スタイルになってしまうし。)
しかし、そのかじった結果、ルイス・カーンの思考が、どちらかというと、カント思考方法にに近い印象を持ったのですが、どうなのでしょう。
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